二分脊椎症(にぶんせきついしょう)だとどんな身体になっているのか。個人差あるので、これはイギニョの場合。
世間の人々の第一の疑問はまず「足ないの?」。それから「事故でこうなったの?」「生まれつきなの?」という問いを浴びせかけられるのが常。
一応妊婦がお酒飲んだら赤ちゃんに良くないという知識はあったらしい当時5歳だった長男のまーちゃん(笑)
二分脊椎の症状は人によって様々。
一見それとわからず、普通に生活を送っている人もいるし。
二分脊椎の中でも特殊そうな彼の身体をご紹介
生まれつき胸から下の麻痺と、下肢の変形があるので、物心ついたときから手で移動している。ので肩幅や腕の筋肉はアスリート並みだよ!
腕の長さが両手広げたら2mくらいあるので、片手で身体を支えて、もう片方を伸ばすやり方で、高いところの物でもわりと届くよ!
自分で移動できるし、大抵の物も届くので、日常生活で特に介助はしてないよ!
家の中でも車いすを使わずに、手で移動してるし、なんなら我が家の築40年超えの一軒家の階段も手で昇降してるよ!
洗濯物は無理だけど、簡単な調理だったらできるから、たまに自分が食べたいものを適当に作ったりもしてるよ!(魚の切り身や卵焼いたり、パスタ茹でたり)
いまだにどうなってるのかよくわからないポイント
とはいえ、実はいまだに私もよくわかっていない、未知の部分がたくさん。
麻痺していて踏ん張るということができないから、ウ○チどうやって出てるんだろう!?とか。
あと、胸から下は麻痺してるけど、感覚が消失するのは太ももらへんから、とか。(麻痺してる部分が感覚ないものなのかなと思っていた。)
未だに解明できていなくて不思議な部分もいっぱい…。
何かの記事で車いすダンサーをしているかんばらけんた
さんを初めて拝見したとき、「あ!イギニョと似たような身体の人初めて見つけた!」と
嬉しくなった。自分の中で二分脊椎症のことをよく理解できていなかったので、やっぱり同じカテゴリに属する症状の人を見て、「他にもいるんだ!」ってほっとしたんだと思う。
そんな身体の彼と長男まーちゃんの初対面とは
うちの長男まーちゃんとイギニョが出会ったのは、まーちゃんがまだ5歳の頃だったんだけど、私の前情報「車いすに乗ってるからね」より「英語でおはなしするからね」って言っていたのが印象深かったらしく、初対面で開口一番「これ日本語で○○って言うんだよ!」って自分の持ち物を説明してて、子どもって面白いなって思った。
それからあっという間に慣れて、お互い言葉がよく通じないながら、(そしてイギニョの日本語がまったく進歩しないまま笑)月日が流れて、まーちゃんももう9歳。
話す内容も複雑化してきたので、私に話しかけるテンションでイギニョには話しかけられないけど、もはや今からイギニョが日本語流暢になるのを待つより、まーちゃんが英語を習得するほうが確実に早いので、2人のコミュニケーションはそれに期待している。
(イギニョの日本語のことでは相当喧嘩したけど、そもそも私と彼のコミュニケーション言語が英語だし、会社のコミュニケーションもほぼ英語だし、社畜だし、なかなか難しいのかも…)
赤子だった次男ゆっちゃんの反応は…
そして当時次男ゆっちゃんは1歳半…!まだよちよち歩いてはドテ!と転んで、おむつにでっかいウ○チして…みたいな感じだったので、
いつのまにか一緒に住んでいたイギニョのことを、5歳になった今彼がどう受け止めているのかはよくわからない。(時々面会交流で会う私の元配偶者を一応『おとうさん』と呼びはするけど、いまいち状況はわかってなさそう…)
でも少なくとも彼にとってはイギニョはもとからああいう身体で、それをそのまま受け入れてて、道を歩くたびに「スロープ!イギニョが入れるね」とにっこりしたり、
頭の中で言語化できていなくてもそのまま理解して受け入れてくれるってことが、子どもだから当たり前なんだけど、すごいなーとつくづく思う。
ただ時々、彼の麻痺して弱々しい足を見ては、いい子いい子したり、キスしたりしてるので(お前はキリストかよ!とイギニョに突っ込みましたとも)本能的に、守るべき弱いものなんだっていう認識があるのかなとは思う。
なんにせよ、私なんかよりよっぽど自然に、あるがままのイギニョを受け入れている子ども達を見ると、尊敬と同時に羨ましいなとも思う、邪念だらけの母でした。