身障者に対する国民別リアクションについて。

私のパートナーブラジル人のIguinhoは生まれつきこういう特殊な身体なので、街を歩いていると人々の視線が色々面白い。今日は国民別リアクションについて。…であの有名な歌手の…そのとき彼が…したらすごくクールで…よくしゃべるなぁ。わからない英単語が出てくると心が遠くなる

①日本人 ギョッフイッ目を逸らしたあと見てないふりをしつつチラチラ伺う

②欧米人 ニコッ 自然に目を合わせて微笑む

③中国人 じいーっ。わりと遠慮なく見つめてくる

④インド人 じいいいいいいいいいガン見!いっそすがすがしいな!

身障者への国民別リアクション

日本人

見て見ぬふりをする人が圧倒的。そういえば我々、幼少の頃から道端で何か異質なものに出会うと親に「こら!見るんじゃない!」なんて言われてなかった?「じろじろ見るのは失礼だから、あからさまにはしない。でも気になる〜!」ってなってチラチラ見ちゃうのが日本人。

欧米人

道を譲ってくれたりする瞬間に、大体ニコッとしてくる。身障者に限らず、彼らはお年寄りや妊婦さんなど、助けが必要な人は徹底的に助けろと家庭でも社会でも叩き込まれているせいか(子どもなんかでもさっと自然に電車の中で席を譲るのが当たり前)、ぱっと障害者だと認識したしゅんかんに「なにか手伝えることあったらありますよー」的なノリで、にっこり微笑んでくる確率高し。まあ悪い気はしませんとも。

中国人

わりとじろじろ見てくる。侮蔑的な目で見てくるというわけでもなく、見ることに悪気ない感じ。「不思議な見た目をしていて気になるので見ています!」という強い意志すら感じる(笑)

インド人

そもそも目力がすごい上に、なんの躊躇もなくガン見してくるので笑える!中には、下手したらわざわざ至近距離まで近寄ってきて観察する人も。そして目が合ってもまったくひるまない!そういう文化なんでしょう、きっと。

日本で受けた差別的な扱い

日本では大体みんな見てみぬふりをするんだけど、

一度だけ躾のなってなさげな子ども達が後ろを走りながらついてきて、イギニョを見ながら「バケモノ、バケモノー!」って言っていた。忘れもしない、みなとみらいの映画館とか入ってるショッピングモールのレストラン階でのことだった。

親を睨もうかと思ったけどそばに見当たらず…。

子どもが差別的なことを言うときは、大抵身近にいる大人がそういうことを言ってるんだよねって、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に書いてあった。

(この本はリアルなUKの貧困とか差別問題について書いてあって、読んでいて何度も泣いた!)

よく民度とかって俗に言うけれど、

文化的な背景もあるかもだけど、要するに知識の差、↑この本にも書いてあったエンパシー(自分と違う価値観や理念を持った何を考えるのか想像する力の差なんじゃなかろうかと思う。

ジロジロ見てくる人達が悪いという意味じゃなく、彼らはきっとイギニョみたいな身体の人が世の中にいるということをあまり知らないゆえに、

純粋に珍しかったり、

自分との身体の違いにギョッとしたり、

それで反射的に異物を排除したい気持ちが働いたり。

でもそれも自分が生まれながらにしてそんな身体だったら…とか、ある日事故で車いすに乗る生活になったら…とか、車いすで生活することの大変さを想像できれば

抑えられる気持ちなんじゃないかなあ。

日本でも、電車や道で、車いすユーザーと見るだけであからさまに嫌な顔をしたり、

煙たがったりする人がいるけれど、

彼らは傲慢にも、自分や自分の身内や大切な人が、いつでもそちらの立場になるかもしれない可能性を考えもしないのだと思う。

うーんでもそういう人達って、いざ自分が車いすユーザーになったら、自分のしてきた非道な態度なんかすぐに忘れて、障害者である自分の権利の主張や、理解のない世間の目への非難をしそうだな。

私だって、彼のような状況の人と暮らしてもう何年も経つけど、

未だに「自分でできること」「できるけど大変なこと」の線引きがよくわからず、

喧嘩の原因になったりする。

たとえば、遠出は、車や電車であっても、トイレの心配があるからなるべくならしたくないんだとか、

子どもと出かけるときは、何かあった時のためにも私に必ず付き添ってほしいんだとか、

皿洗いはすごく強く頼まれればやれないこともないけど、身体がつらいからできるだけやりたくないんだとか(笑)、

あまりはっきり言ってくれないので(プライドがあるからできない!って言いたくないのかな)、その都度言葉や態度から推し量ってきた感じ。

そしてそれらは、そのひとの障害の度合いや、もちろん性格によるところも大きいので、結局は、相手が何を欲しているのか直接聞くしかないじゃんってなってしまうんだけど。

なんにせよ想像力なんだな。上記の本の中の言葉を借りて言うと、「相手の靴を履いてみる」

ってことなんです。

障害者と連れ立って歩いているととにかく見られる

まあとにもかくにも、私がイギニョと出かけるとどこに行ってもジロジロ見られるわけだけど、日本みたいにこっそり伺うような見られ方くらいだったら、実のところ私はあまり気にならない。私が脳天気なのかサイコパスなのか、「こんなハンサムなパートナーと歩けて誇らしいわー」とすら思っている節がある笑(※あくまで個人の感想です)

子どもも子どもで、もう慣れているのか、あまり気にしていない様子。(ブラジルの市場でめちゃくちゃ好奇の目で見られていたときには、長男まーちゃんもさすがに居心地が悪かったらしく『なんでブラジルはみんな見てくるの?』と腹立たしげだった。ブラジルだからってわけじゃなくて、同じ国の中でも地域にもよるんだよー)

まあ人目にはつくので、外で悪い態度とか行儀悪くとかしづらい(するなよアラフォーが…)のはあるにせよ、私はいつもレアなイギニョとのお出かけタイムが非常に貴重で嬉しいだけなのであって、私がそういう態度でいたら、イギニョ本人も、子ども達もきっと楽しくいてくれるだろうと思っている。

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